モンゴル・ウランバートルでの移動手段 #1 公共バスを使って移動しよう!

モンゴルの公共バスについて

ウランバートルで一番主流な移動手段はバスです。価格が安く、ウランバートル市内を移動するのにとても便利です。乗り方さえ分かってしまえば、誰でも簡単に足として使えます。

市内を走るバスには2つの種類があります。上記の写真にあるような通常のバスです。2連のバスもあり、最近電気で走る2階建てのバスも運行するようになりました。通常のバスは距離に関係なく、ひと乗り/ 500tgです。2020/10現在の為替で19円です。安い!

もう一つはトロリーと呼ばれるバスがあります。これは上の電線とつながっており、そこからの給電で稼働します。このバスはひと乗り/ 300Tgです。なんと11円。安すぎ!!

バスカードを購入しよう

以前は、バスの中にいる黄色いジャケットを着たおばちゃんに現金を渡して乗車するスタイルでした。しかし数年前から、モンゴルでも運賃の支払いにスマートカードを使用するようになりました。これによって乗車時の手間が減り、かつ降車後30分以内に別のバスへの乗り継ぎが無料になりました。(2回目の無料乗り継ぎのためには、数時間間隔が必要です。)

バスカードはバス停の近くにある”Карт цэнэглэх борлуулах цэг”という場所で購入することができます。

バスカードのデザインはいくつかありますが、購入時にデザインを選択できるかは不明です。筆者が購入した時には、選択できませんでした。デザインは下記のサイトから確認できますが、一番下にある、”Төрөл: Энгийн U money карт”という部分が一般のカードになります。

https://www.u-money.mn/m/card-types

価格は3,600Tgです。2020/10現在の為替で計算すると、日本円で約133円です。乗車時に”ホヨル フン”(Хоёр хүн = 2人です。)と伝えると、1枚で2人分の料金を支払うことが出来ます。ただ、乗り継ぎをすることができるのは1名だけですし、乗り降りの時にゴタゴタしたくない場合は、人数分のカードを購入しておきましょう。

(最新の為替をチェックするにはこちら。Японы иенと言う項目を確認)

バスカードの購入、チャージはこのマ-クが目印です。

購入時には、カードの中にTgチャージされています。追加でチャージする場合、また残金のチェックは上記の”U Money”の看板がついているお店ならどこでも出来ます。残金を確認する時には、カードを店員さんに差し出し、

  • シャルガッジ ウグーレイ
    (Шалгаж өгөөрэй = 確認してください)

と伝えます。
カードにチャージする時は、

  • 金額
    1,000Tg = ミャンガ
    5,000Tg = タウン ミャンガ
    10,000Tg = アロン ミャンガ
  • 金額+ツェネグレッジ ウグーレイ
    (Цэнэглэж өгөөрэй = チャージしてください)

と伝えましょう。金額の伝え方に関しては、///別記事:お金を換金しよう(coming soon)///で詳しく説明しています。

● 豆知識 ●
バスカードには定額乗り放題もあります。旅行者にはビザが30日しか出ませんし、取得には少し面倒な手続きが必要ですのでオススメはできませんが、ひと月25,000Tgで乗り放題です。月に50回以上バスに乗る人はお得ですね。筆者は多い時で、月に130回近く乗るため必須です。

バスの乗り方

バスには乗車口と降車口があります。逆に乗らないように気をつけましょう。

バスに乗ると、下記のようなカードをかざす機械がありますので、ピ!っと音がなるまでカードを近づけましょう。読み取った時に、残金も確認することが出来ます。

同じ機械が降車口にもあります。ここにカードをタッチしてから30分以内に次のバスの機械に読み取らせれば、乗り継ぎが無料になるシステムです。たまに降車側の機械の電源が入っていなかったり壊れていることがあります。運転手さんはせっかちな人が多いので、もたもたしていると降りる気がないと思われて発車してしまいます。しっかりカードをかざしたのにピッと鳴らなかったら、潔く諦めしょう。

このシステムをモンゴル人の年配の方たちは知りません・・・。乗ってきたと同時に、なぜか乗り継ぎの機械にもピ!っとします。しかし、モンゴルでは60歳以上の方と義務教育の学生は特別なカードが支給されバスは無料です。周りの人がしているのを見て、自分もやりたくなってしまっているのかもしれません。周りの人たちがみんな乗車直後にピ!っとしても我慢しましょう。

どのバスに乗ればいいの?

バスに乗って目的と違うところに連れていかれるのは結構怖いですね。それで、今回は初級編をご紹介します。それは、ウランバートルの大通りを行き来する方法です。

/// 別記事:ウランバートルのおすすめ観光地(coming soon) ///

ウランバートルを横切るように通っている大通りを、”エンフタイワン通り”と言います。しかし、あまりこの名前は使われていません。通常会話の中では、”トゥウ ザム”(Төв зам = 中央通り)と呼びます。この通りだけを左右に行き来しているバスに乗れば、まず迷うことはありません。

大通りを行き来するバスはいくつかありますが、乗るのはЧ:1のバスにしましょう。番号がよく見えなくても、2連バスと、2階建てバスは必ずЧ:1です。

このバスは2連の大型バスですので、来たらすぐにわかります。また中も広いですし、スピードも出ないので危険も少ないです。このバスは2連のため、乗車口と降車口が2つずつあります。モンゴル語で入口は”ОРОХ”、出口は”ГАРАХ”と書かれています。乗車口/降車口のどちらにもバスカードをかざす機械があり、同じ形をしているので、この入口を間違えると認識してくれません。注意しましょう。

モンゴルは比較的犯罪が少なく安全ですが、スリは非常に多いです。混んでいるバスは非常に危険ですので、注意が必要です。

中でも、大通りを行き来するバスの中に3番のバスがありますが、このバスには「スリが住んでいる」と言われています(比喩ですが)。初心者は間違っても乗らないように気をつけましょう。

バスの乗降時は特にスリに気をつけましょう。また、それほど混んでいないバスの中でも注意を怠らないようにしましょう。バッグは常に体の前面に抱え、チャックは必ず閉めましょう。携帯電話や財布をズボンのポケットに入れると狙われるので、すぐに使う場合はずっと手に握っておき、そうでない場合はカバンの中か上着の内ポケットに入れておきましょう。

”UB Smart Bus” アプリを使ってみよう

”UB Smart Bus”というアプリでは、現在地の近くにあるバス停の位置、そのバス停に停車するバスの種類、そして現在そのバスがどこにいるのかを知ることができます。
特に寒いときや雨の時にこのアプリがあれば、外でバスを待つ時間を減らすことができるので便利です。

残念なことに、現在地から目的地までのルートを検索する機能はありません。データ通信必須ですので、外で使用できるネット環境を整えておきましょう。

UB Smart Bus

 

UB Smart Bus
開発元:Ulaanbaatar smart card
無料
posted withアプリーチ

アプリを使用して、Ч:1のバスを検索してみましょう。

  1. ”Чиглэл хайх”を選択します。
  2. バスマークのボタンを選択します。
  3. 検索バーに” 1 ”と入力しましょう。
  4. 検索されたバスの中から、”Ч:1(5 Шар–Офицеруудын ордон)”を選択します。

中段に”Эхлэх цэг”、”Эцсийн цэг”という2つのボタンがあります。日本語では往路/復路を表します。エンフタイワン通りを東から西へ行く時は”Эхлэх цэг”、東から西に行く時は”Эцсийн цэг”を選択します。バスのマークがついているところに現在バスがいることを表しています。

バスに乗る時の注意点!

ウランバートルのバスは、日本や他の国のバスと大きく違うところがあります。

1、必ず手すり、もしくはつり革を持とう

モンゴル人の運転はかなり荒いです。何をそんなに急いでいるのか?と感じるほど、アクセルとブレーキの踏み方が荒い運転手がいます。急に横から別の車が割り込んで来ることが日常茶飯事なので、急にブレーキを踏むことがしばしば。時々車内で人が宙を飛びます。はずれの運転手に当たると、のバスとレースを始めてしまいます… 。

筆者も1度だけどこにも掴まっていない時に急ブレーキを踏まれ、宙を舞いました。そしてそのまま、後ろにいた3〜4人組の小学生を下敷きにして着地しました。私自身は小学生がクッションになり、全くダメージはなかったのですが、下敷きにした小学生は大丈夫だったのか!?と心配になり振り返ると、「大人が飛んできたの初めてみた〜〜!!」と興奮気味に話しながらバスを降りて行きました。
この国の子供は本当にたくましい。あの時は本当にごめんな・・・。もし僕のことを覚えていて話しかけてきたら、ジュース買ってあげます。

ということで、バスに乗る時は必ず手すり、もしくはつり革を持ちましょう

とはいえ、バスの運転手さん、技術はあるんです。下の写真は渋滞中に隙間をぬって移動しています。ぶつかってませんし、無事に切り抜けました。日本だったら、これだけで喧嘩になりそうですが、これまた日常茶飯事なので問題にはなりません。ぜひこちらで体験してみてください。

2、スリに注意しましょう

中段の注意事項でも書きましたが、モンゴルではスリが多発します。街を歩いていても、後ろから携帯をポケットから抜き取られることがあります。バスに乗る時や、混んでいるバスの中ではかなり狙われます。筆者も度入りのサングラスをポケットから取られたことがあり、悲しい思いをしたことがあります。しかし、ポイントを抑えれば、スられる確率を格段に下げることができます。

  • ポケットの中には高価なものを入れない。
  • リュックやカバンは前に背負う。
  • 可能なら、外から開けられにくい構造のカバンを使用する。

/// 別記事:スリから身を守る、ほぼ無敵のカバン(coming soon) ///

3、高齢者や妊婦の方には席を譲ろう

モンゴル人は皆、年配者たちに敬意を持っています。また子供を大切に思っているため、妊婦や小さな子供たちに皆優しいです。それでバスの中では、若い人は皆席を譲ります。金髪のお兄ちゃんでも、年配の人が乗ってきた時、「ここに座ってください」と席を立つのを見ると、日本でもこんな習慣があったらいいのに、と感じます。
もしあなたがバスに乗った時席を譲られたら、自分はそんな歳じゃない!と感じたとしても、その親切には喜んで応じても良いと思いますよ。

4、降りる前には乗降口の前に立ちましょう

モンゴルのバスはとてもせっかちです。降りるバス停に着いてから席を立っていたら、おそらく間に合いません。最初はどこで降りるのか分からないかと思いますので、早めに準備しておきましょう。

もし降りる前にバスが動き出してしまった時は、運転手に聞こえる大きな声で、

  • ボーナー!!(Буун аа = 降ります!)

と言いましょう。きっと周りにいる人も助けてくれるはずです。

まとめ

多くの観光客は、ハイヤーや日本人相手のタクシーを利用しますが、価格は日本の移動より少し安い程度でしょう。しかし、本来ウランバートルでの移動は非常に安価です。現地に住んでいる人からすると、勿体無いと感じてしまうもの。なるべく安く移動したい方は、まず一度大通りを行き来するバスに乗って練習してみましょう。1〜2回乗ればすぐに慣れると思います。慣れたら今度は中級/上級のバスにも乗ってみてください。

現地のインフラを上手に活用し、格安旅行を楽しみましょう。

/// 別記事: ウランバートルの移動手段 #2 タクシー///